つい先日の話ですが、こんなものをもらいました。
ええ、トランスです。おフランス製。RAEというメーカのもののようで、銘鈑には「PRIM: 110Volts / SEC: 2×12Volts」と書いてあります。一次側110V/二次側12V×2ってことなんでしょう。4.17Ampともあります。
トランスって結構高いんですよね。24V4Aっていうとだいたい5000円弱はします。重いので送料も割高。
で、ふと思い立って、実家に行ったついでにこんなものを持ち帰ってきました。
株式会社リードのエレクトリックケースPS-13です。三十年くらい前に近所の部品屋の特売で買ったきり、使うあてもなく保管してあったものです。定価1260円。
ボール紙の外箱はボロボロでしたが中身は新品そのものでした。古いものは塗装がしっかりしていてよいですね。今どきの工業製品はみなコストダウンの影響で長持ちしませんから。
ケースにトランスをあてがってみると、あらま測ったようにピッタリ。となればつくるしかありません。なにってもちろん、安定化電源ですよ。
それこそ中学生の時からずっと欲しかったのですよ、安定化電源。
普段の生活の中で、なにかと直流電源が必要になりませんか。例えばクルマのオーディオを机上で動かすときの12Vとか、リュータや扇風機などのモータものの回転数を変えたいときとか、ACアダプタが見つからないときの仮電源とか。
室内実験用に部屋に持ち込んでいる、お釈迦になったバッテリのかわりに12V固定にしようか、いやいや可変できた方が便利そうだ、などと思いを巡らせつつ、ジャンク箱を物色。壊れたATX電源やら動かなくなったビデオカードやらを分解して部品取りです。ACのソケットとかブリッジダイオードとか、馬鹿でかい電解コンデンサとかいろいろ。一番の収穫は絶縁の熱伝導シートとヒートシンクかな。
実は三端子レギュレータを使った安定化電源って、いままで一度もつくったことなかったんです。でまぁ、秋月のキットを真似することにしました。三端子可変レギュレータはLM350Tをチョイス。用途不明ですが3A出力もあれば十分でしょう。そもそも放熱の関係でそこまで電流取れないかもしれないし。
ジャンク箱では足りないものをリストアップして通販で発注。今回は 電子パーツ通販のKURA Yahoo!店 を利用しました。なにより送料が安いのがステキです。
新たに買い揃えた部品は総額で1000円ちょい。LM350T、ボリューム、ツマミ、ヒューズ、などなど。一番高かったのはデジタル電圧計350円でした。
ってことでいきなり完成。回路図見ながらラグ板に実装していきました。このくらいの回路規模だとフィーリングだけでつくっていっても破綻しないのでよいですね。アルミパネルの穴あけも現物合わせで適当に。じぶんとしては珍しいことに、図面らしいものは一切書かずにつくりました。
ビデオカードからもぎとったヒートシンク、ちょっと小さいかなぁと。軸流ファンもついているので、ダメなら5Vの別電源つくって配線することにしましょうか。
どおスか、この野暮ったさがまたよい感じですわ。廃品ともらい物と死蔵品にプラス1000円なんだから、まあ上出来でしょ。
なぜかここのところ電子工作づいている当ブログですが、これでしばらくネタ切れの予定です。
コメント
おやお久しぶりです。
12V+αが欲しかったのですが、三端子レギュレータが出力+3Vの入力が必要なため、12V×2をつないで24Vとして使いました。よって二系統使い切っちゃってます。
まさかこんな記事にコメントが付くとは思ってませんでしたよ、ははっ
イイですねぇ。オイラも安定化電源欲しいと思う時あります。でも仕事柄会社で四六時中触っているので、My安定化電源を調達しようという発想はありませんでした。
でも折角トランスの出力が二系統あるのに、一系統しか使ってないんですね。可変出力が二系統あれば、12V系と5V系を同時に供給出来て便利じゃないでしょうか。
恥を忍んで。
ACをDCにすると電圧は1.4倍になるのだそうです。なので効率とか考えないと、AC24VはDC33.6Vになるというわけで。
5Vで使っていたらやけに発熱がすごいなぁと。でテスタであたってみたら30V以上出ていてびっくりしたというわけです。
配線を変更して一系統から出力をとりました。目的の12V+αは問題なく出ましたわ。
もう一系統から出力取れますね。やるかどうかは気分次第です。